忍者ブログ



 連休には一泊二日で久しぶりに福岡へ母と行って来たのですが、帰ってきた翌日には頭痛でほぼ一日中寝てました。運動不足でしょうが、母によれば「鍛え方が足りない」だそうです。手厳しい。何かスポーツをやったらと言われましたが、高校までさんざんソフトテニスをやってたので、もう充分だと思っているのでやらないです。
 さておき、読書状況です。
 


・「六花の勇者 2」山形石雄
 「七人目」だったナッシェタニアは去ったが、ロロニアという少女が現れ、またもや七人になってしまった六花の勇者たち。魔神再起までのタイムリミットが迫っており、疑心暗鬼は拭えないまま、魔哭領の奥へと進む。するとそこへ一体の凶魔が現れ、モーラに「君には時間がない」と告げる。更に凶魔を束ねる統率者の一体、テグネウが六花の勇者の前に突如現れる。それは「七人目」の関わる策略なのか? 混乱の中で激闘が始まる。(あらすじ引用しました)
 以前紹介した「六花の勇者」の続刊です。まだ出ないかなーと思っていたら出たので、早速買って読みました。
 キャラクターがそれぞれ魅力的なのは勿論、ストーリーも読み応えがありました。ミステリー要素も詰め込まれていて、誰が七人目だろうかとか考えながら読みましたが、さっぱり分かりません。この辺りが作者の掌の上で転がされている気がする……。
 ただ、この話では、前巻には出て来なかった、勇者たちの敵である凶魔の意外な事情も明かされていて、あら、単純な話じゃなかったんだなとちょっと驚きました。こういう要素も結構好みなので、ますます続きが楽しみになってきました。あ、恋愛要素もあるので、色々楽しめます。
 でも七人目が誰なのかもますます気になります。フレミーやハンスとかだったらショックだけど、誰であっても衝撃を受けるかもしれない……。ううう、早く正体が分かって欲しいけど、全員偽者でなかったらいいのにとも思います。あああ、複雑。
 ライトノベルとして出されていますが、ふつうの小説としても読めるんじゃないかと思います。ファンタジー好きでしたらおすすめ。
 


・「ONE PIECE 66」尾田栄一郎
 新刊です。これまたいつもの如くコンビニで買いました。コンビニ便利ですね。
 うーん、子供の頃から追いかけ続けている好きな漫画なので、あまり辛口は――というか、できれば、どの作品にも辛口にはなりたくないので、個人的に感じたことだけを挙げてみます。
 印象に残ったのは、この巻の最初の話に出てくる海王類のやりとりですね。そういえば、「ダーウィンが来た!」でも、シャチは海の中で仲間にしか分からない言葉でやりとりをしていると紹介されていましたから、おかしくはないやも。
 それともうひとつ、ネプチューンとロビンがこっそり話をする場面もありますが、古代兵器の正体が明かされるところではちょっと鳥肌が立ちました。まさか、空島編でのあの伏線がここで回収されるとは……。本当によくよく話を考えているのだな、と舌を巻きました。
 また作者が総監督になって映画製作に関わられるそうなので、こちらも楽しみです。
 


・「源氏 物の怪語り」渡瀬草一郎
 千年の時を経て、歴史に名を残す希代の文人、紫式部。中宮彰子に仕えつつ、『源氏物語』を書き綴る彼女の傍らには、とうの昔に亡くなったはずの“姉”がいた。愛娘の賢子にとり憑いたその姉に導かれ、紫式部が出会うのは、四人の歌人と四季を巡る四つの物語。伊勢大輔、和泉式部、中宮彰子、赤染衛門――当代の歌詠み達の前に現れる物の怪は、時に恐ろしく、時に儚く……けれど人の心を映し、朧々としてそこに有る。(あらすじ引用しました)
 「陰陽の京」を書かれた作者の作品ということで手を伸ばしてみました。紫式部の視点で話が進められます。紫式部は清少納言とは正反対の性格のようですが(清少納言は清々しいくらいに潔い性格だったようです)、この話の中では思慮深い女性として書かれています。
 四人の歌人に起こる不思議な出来事を、紫式部と、その姉が解決できるように動くという内容ですが、中には藤原道長とその娘である彰子も出てきて、どちらかというと、こちらの親子の価値観や世界観の違いが印象に残りました。簡単に説明すると、道長は現世での権力に執着しており、そんな彼とは対照的に、娘である彰子は、人の生など儚いものだから、たとえどんなに絶大な権力を手に入れられたとしても、必ず終わりが来る――そういう風に思っています。当たり前ですが、親子でも価値観が違いますね。
 「陰陽の京」のように平安時代を舞台にしたお話をお求めなら楽しめるかと。
 


・「うた恋い。3」杉田圭
 「うた恋い」シリーズの新刊ということで早速買いました。アニメも夏から放送されるそうで、もう物凄く楽しみですが、できれば夜の時間に放送して頂けるといいなあ。昼や夕方だと確実に仕事で見られない……。
 この3巻では、清少納言と、1巻で取り上げられた藤原義孝の息子である行成を中心に紹介されています。義孝の親友である道隆の恋も描かれていて、個人的には彼の口説き方が面白かったです。道隆さん、意外とパワフルに口説かれていたんですね。
 清少納言は、先の「源氏 物の怪語り」でも触れたように、清々しいくらいに潔い性格だったようですが、この巻でもそのように描かれています。今と違って、男尊女卑がはっきりしていた中で、清少納言は豊かな知識を生かして宮廷生活を送っていたとあります。中宮定子に仕えてもいて、彼女に非常に誠意を抱いていたようで、枕草子にもそれを込めていたのだなと分かります。
 彼女と行成の関係が変化していく様もしっかり描かれていて、くっつきそうでくっつかない、近いようで遠いような関係がたまりませんでした。
 シリーズですが、単独でも読めるのでお勧めです。この調子で是非続きを出して頂きたい。
 


・「銀色ふわり」有沢まみず
 雪が降りそうな冬のある日。雑踏の中で僕は一人の女の子とすれ違った。銀色の髪の、綺麗な少女。なぜか、目が合った僕のことを驚いた顔で見つめていて……。でもそれはたった一度の偶然の出会い。何も起こることはない、はずだった……。だけど数日後、僕は見知らぬ男女に連れられてその少女と再会する。デジタルツールを使わなければ誰からも知覚されず、誰のことも知覚できない“黄昏の子供たち”と呼ばれる特異な子供たち。少女は新たな進化の鍵を秘めたその“黄昏の子供たち”の一人だった。互いに孤独を秘めた少年と少女が出会う、せつなくあたたかい物語。(あらすじ引用しました)
 あまぞんでのレビューがよかったので読んでみました。思い切りライトノベルなので、さくさくっと読めましたが、時折えぐい表現があるので、苦手な方は注意した方がよいやも。
 母親に抱っこされている子供の安心感、というのがとても印象に残る話でした。誰からも見ることができず、また、自分からも誰も見ることができない子供は、それゆえに母親のにおいもかげない、という場面があって、安心感を得ることができないというところが痛ましいと思いました。
 あらすじ通り切ない話ですが、あたたかいかどうかはちょっと疑問です。話の中に、黄昏の子供たちがどうなるかも出ているので、それを考えるとちょっと残酷な話ではないかなと思います。
 


・「本当は恐ろしいグリム童話」桐生操
 先日読んだ「グリム童話」が怖いながらも面白かったので、他の話も読んでみたいなあと思ったら、福岡への旅行で、福岡の書店でこのシリーズを見つけたので全巻買いました。
 この本には「白雪姫」「シンデレラ」「蛙の王子様」「青髭」「眠り姫」「ネズの木」が収められています。「白雪姫」は怖いと聞きましたが、本当に怖いなこれ! 親子揃って恐ろしいことを仕出かしおるよ!
 「白雪姫」は、子供向けの童話は綺麗に脚色されていると知れるものです。こちらに収められている方の話は、ネタバレになってしまいますが、近親相姦がはっきり描かれています。父親、母親にとっては夫となる人の愛情を争うという関係が母親と娘の間にあって、それがいつの間にか殺し合いになるという……こんなに怖い関係はいやだ。
 「シンデレラ」も、三人の義姉が鳥に目玉を――というえぐい仕打ちを受ける場面があります。シンデレラ自身は清いままで、彼女自身は手を下さないのですが、その辺りがかえって恐ろしく思いました。彼女自身が手を下さなくても、彼女にとっていいようになるというのは、なんだかうすら寒い気がします。
 「青髭」と「眠り姫」も、それぞれに恐ろしい話でしたが、一番恐ろしいと思ったのは、最後に収められている「ネズの木」ですね。何も知らずに食べるお父さんもそうですが、それ以上に、仕返しをする男の子が怖かったです。こんなに残酷な話が問題にならなかったということがあとがきにあって、愕然としました。今の時代に生まれてきてよかったと鳥肌の立った腕をさすりましたよ……。
 しかし、昔も今も、継子と親の関係はうまくいかない(そうでないところもあると思いますが)ものですね。
 二巻と三巻も買ったので、読み次第感想をこちらに上げます。
 


・「マリー・アントワネット 運命の24時間」中野京子
 悲劇の王妃であるマリー・アントワネットを知らない人はあまりいらっしゃらないんじゃないかと思います。この本は、マリー・アントワネットが王を含む家族と一緒に亡命しようとした日に起こった出来事が、まるで見てきたかのように細かく描かれています。作者はとても色々調べられたようで、それぞれの人物も多分この時はこう思ったんだろうなということがリアルに綴られています。
 マリー・アントワネットだけでなく、フェルゼン、ルイ、子供たちなど、王族とその関係者などが主な登場人物で、彼らがどんな結末を辿るのかはもう知っているのですが、それでも緊迫した空気があって、どうなるのだろうと読んでいてハラハラしました。
 作者なりの解釈もところどころ加えられていて、確かに、と頷くこともありました。特にフェルゼンのくだりには膝を打ちましたね。マリー・アントワネットが、本当に市民達の噂通りの人物なら、どうしてフェルゼンのように賢明な人物が死ぬまで愛情を寄せていたのだろうか――そのような解釈もあって、ああ、と思わず声を出しました。
 マリー・アントワネットやその家族は、本当に、時代に翻弄されてしまった悲しい人達なのだな、と、読みながらつくづく思いました。
 


・「芸術家達の秘めた恋――メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代」中野京子
 19世紀後半、ロマン主義全盛の時代を生きた作曲家メンデルスゾーンと作家アンデルセン。生まれも容貌もまるで正反対の二人を結びつけたのは、奇跡の歌声を持つ歌姫だった。三者三様の想いを胸に秘め、創作活動に没頭する彼らを待ち受ける過酷な運命とは……。(あらすじ引用しました)
 歌姫というのはジェニー・リンドのことです。大学でもアンデルセンを専攻した講義があって、それを受けたので、アンデルセンの伝記のような映画も見たんですが、その映画ではリンドはずるい女性というように撮られていました。人によって捉え方は違うと思いますが、この本では、むしろ、うまく意思表示ができないために、うまく断っているつもりでも理解して貰えないというように描かれています。
 読めば分かるように、アンデルセンはちょっと――というか、ひとによっては眉を顰めるくらいに困ったところもあったようで、その辺りもきちんと描かれていました。また、もうひとり、メンデルスゾーンにも焦点が当てられています。彼は「幸せな音楽家」と言われていますが、それだけではなかったということが丁寧に語られています。
 三人のそれぞれの苦悩や葛藤を交え、不思議な運命を、作者は上手に描かれていると思います。彼らのうち一人でも興味がありましたら読んで損はないかと。

拍手

PR
 back   home   next 
  
  

   admin/write
カレンダー
09 2017/10 11
S M T W T F S
1 2 3 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
小月 静夜
性別:
非公開
趣味:
読書、物書き、落書き、猫と戯れること
自己紹介:
オリジナル小説サイト「小鳥は森に歌う」の管理人。
バーコード
ブログ内検索
P R

Template by hx
忍者ブログ [PR]