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 雨が続いています。一時の晴れ間もあったのですが、その後にまた、まだ降り足らないというようにザーザーと降ってこられるのには閉口しました。洗濯物が乾かないよ! 布団のカバーとかシーツとかも洗いたいのに! そろそろ青空を拝みたいものです。
 さて、読書状況いきます。

 

・「七夜物語」川上弘美
 小学校四年生のさよは、母さんと二人暮らし。ある日、図書館で出会った『七夜物語』という不思議な本に導かれ、同級生の仄田《ほのだ》君と夜の世界へ迷い込んでゆく。大ネズミのグリクレル、甘い眠り、若かりし父母、ミエル……七つの夜をくぐり抜ける二人の冒険の行く先は?(あらすじ引用しました)
 朝日新聞に連載されていた小説です。新聞でこの話をちらっと読んだことがあるので、最後はどうなったっけ? と気になって、発売されたと知ってすぐにポチしました。
 この作者は初めてなのですが、水(あるいはポカリスウェット)を飲むような、さらりとした文章で読みやすいです。単行本化するに当たり加筆修正したとある通り、新聞に連載されていたものとは少し違うなというところもありました。
 話はさよの視点で進められますが、時折仄田くんサイドにも切りかわっていて、でもどちらの話なのか、ちゃんと分かるので、すいすいと読めます。
 読み終わった感想はというと、どうだろう……。正直に言ってしまうと、面白かったかどうかはちょっと分からないです。面白くないわけではないけれども、読み終わった後にくるあの「面白かった!」という満足感は得られなかったという……うーん。
 ただ、次から次へと繰り広げられる冒険は、何と言うか、子供が少しずつ成長していくのに必要な過程というか、儀式というか、なんて言うんだったかな、とにかく、そういうものに似ていて、二人の子供も、成長していきます。その様子がうまく描かれているなと思いますので、そういうものがお好きな方は楽しめるかと。



・「本当は恐ろしいグリム童話2」柳生操
 この本は先日紹介した「本当は恐ろしいグリム童話」の続巻です。収められているのは、「ラプンツェル」「人魚姫」「ブレーメンの音楽隊」「三枚の蛇の葉」「ヘンゼルとグレーテル」「裸の王様」「幸福な王子」の七話です。
 個人的に一番怖いと思ったのは、「ヘンゼルとグレーテル」です。御存じの通り、親に捨てられた二人の子供が互いに知恵を出し合いながら、苦難に打ち勝っていく――というお話ですが、この本では、実際にも存在した、中世フランスの放蕩貴族ジル・ド・レにからめて書かれています。この男がやったことといったらもう……(ぞぞぞ)。やっぱりお金持ちだと大事な何かが欠けてしまうのかなあ、と思った話です。
 あとの「裸の王様」を除く話は、怖いというよりは悲しい話ではないかと思います。たとえば、「人魚姫」は、人魚姫は人間の持つ幾つものしきたりが理解できず、また、それにのっとることもできず、海にいたままの奔放さを保ったままであったがゆえに、王子を含む周りに疎まれるようになっていく――というふうに書かれています。そんな捉え方もあったのか、と読みながら膝を打ちましたが、得体の知れないものに対しての恐怖と不安と警戒はやっぱり過ぎるところがあるなと思いました。
 「ブレーメンの音楽隊」も、最初はお互いに気遣い合っていたはずの夫婦が、気心知れるようになったために、いつからか気遣うことも忘れた最悪の結果が書かれています。ちゃんと気遣っていれば、こんな結末にはならなかったでしょうに。自分も気遣いを忘れないようにしなければと襟を正したくなる話です。



・「本当は恐ろしいグリム童話3」柳生操
 上にある本の続巻で、最終巻です。この本には「赤ずきん」「赤い靴」「豚殺しごっこをした子供たちの話」「マッチ売りの少女」「人殺し城」の五話が収められています。
 こちらで一番怖いと思ったのは……どれだろう。どれも怖くて選べないよ……。強いて選ぶなら、最後の話「人殺し城」でしょうか。
 ある契約により結婚した夫婦がいて、でもその妻は結婚してからも自分の好きなように振る舞っており、それに我慢の限界が来た夫がついに妻を……。そして夫はそれから何人かかわるがわる妻を娶るのですが、彼女達を待っていたのは恐ろしい結末、という話です。怖えよ。わたしだったら幾らお金を摘まれたって嫌だよ。
 ただ、あとがきには、この夫なる人物がどうしてこんな行動に出たのか、作者なりの解釈も書かれてあって、成る程、と思いました。それでも怖いものは怖いがな!
 他の話も結構怖いので、怖いものは嫌だよという方は回れ右をされた方がよろしいやも。
 ちなみに、傘は楽天のお店で買った赤ずきんのイラストが描かれた可愛いやつを使っていたのですが、これを読んだ後は素直に可愛いとは思えなくなっているので、新しい傘を探してます。こんな話だと知っていたら買わなかったよ……。



・「蒼海の祈り」尾白未果
 災獣と呼ばれる巨大な「力」と、人はいかに向き合うのか。龍神が大陸を五つに割り、それぞれの島に守護神としての災獣を配したのは、人と災獣が共に歩む姿を見たかったからかもしれない。神槌《かんづち》・薙古《なぎふる》・環天《かんてん》の三国が落ち着きを見せた頃、芳巻《よしまき》之国の災獣・風鳥は己の立場に憤り大暴れをしていた。そこへ律花《りっか》之国の国主一族の姫が、芳巻国主の側妃として嫁ぐことになったが、律花の姫は婚儀に欠片ほどの興味もなく――。(あらすじ引用しました)
 これは「災獣たちの楽士」シリーズの最新巻で、最終巻です。
 あまぞんのレビューにもあるように、変わり者の姫と、見目麗しい王子との恋愛もの……のはずが、いつの間にか化け物たちの三つ巴の戦いになっていくという話です。大雑把な紹介で申し訳ない。でも間違ってはいないはず。
 一巻と二巻に出ていたあの人達もちょっと出ていて、相変わらずのようでほっとしましたが、しかし、最後から二枚目の挿絵が……。依守也《いずや》さん、かっこいいはずなのに、どうしてか笑えるという……。二巻で散々彼のへたれっぷりを読んだ(見た)からでしょうか。
 個人的には、シリーズ最初の一巻がすごく好きです。



・「テガミバチイラスト集 Shine」浅田弘幸
 「テガミバチ」を連載されている作者の画集です。タイトル通り、「テガミバチ」のイラストのみが載せられているので、それ以外の絵もみたいという方は他の画集がよいやも。
 つまびらかです。すごく幻想的で、CGだと絶対こういう風には書けないと思います。手書きだからこその温かみがあるというか。どうやって描いてるんだろう、ああいうの。カズキヨネさんみたいに、描き上げるまでの過程をのせた画集をいつか出して頂きたいです。



・「アルフォンス・ミュシャのすべて」雑誌
 ミュシャについて取り上げた雑誌です。ミュシャの代表的な作品と、ミュシャの生涯について触れられており、他にも有名人へのインタビューなどが載っています。個人的には、以前に購入した画集にはモノクロで載っていた「ヒヤシンス姫」が、最後のグッズ紹介のページで、カラーで飾り皿として載っていたのがまるでした。ミュシャの絵は全体的に柔らかい印象があって、それが見る人に安心感というか、ほっとさせるというか、ほわほわさせてくれるのがいいと思います。
 他にもミュシャの画集があったらそっちも買おうかと考え中です。

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