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 ここ最近は「凍て月の鬼」に集中していました。お話がやっと見えてきたので。昔話編もやっと終わり、ほっとしていますが、ただ、この昔話編、展開が早いかな、とちょっと心配です。いつもだったらもうちょっとゆっくりペースで進むんですが……まあ、時代ものは展開が早いものが多いから、たまにはいいかな、と思うことにします。
 では以下、読書状況です。先日の記事に書いたとおり、ちびちび小分けに紹介していきます。
 


・「鴨川貴族邸宅の茶飯事【恋する乙女、先斗町通二条上ル】」範乃秋晴
 京の風情あふれる鴨川沿いをそぞろ歩き。するとその貴族邸宅が見えてくるでしょう。あなたは優雅な四人の執事達に迎え入れられるはずです。優しさにじむ笑みの遠矢、鋭利で奔放な晴、穏やかで優美な瑪瑙、静謐にして清冽な真。彼らはあなたと共に笑い、そして悲しんでくれます。ですが彼らにはお気をつけください。抑圧されたあなたを解き放ち、京の町へと誘うからです。まるで恋人のように。え? 何に気をつけるのかって? それは彼らが隠している大きな秘密に、です。(あらすじ引用しました)
 これは書店で平積みされていたのを、表紙のイラストに惹かれて手に取ったものです。ぱらぱらっとめくって読み拾っただけでも面白そうな感じでした。
 読んだ感じでは、面白いか・面白くないかのどちらかでいったら、面白いの方です。ただ、最初から最後まで、ええ? と思いながら読んでました。ありえないというか、現実的ではないというか……。個人的には、感情移入できる――もしくは、共感できる人物がいませんでした。執事とシンデレラ・コンプレックスを絡めた設定も非常に興味をそそられるものだったのですが、いかんせん、シンデレラ・コンプレックスの絡め方というか、使い方というか、とにかく、それは流石に現実的ではないかなと思うようなものでした。
 シンデレラ・コンプレックスは、その名の通り、白馬に乗った理想の王子様がいつか現れて、可哀想な少女である自分を救ってくれるという願望を持つことを指すそうです。このお話ではそういった女性達が出てくるのですが、同性であるわたしとしては、いや、そういう人はいるかもしれないけど、そこまで高望みする人は流石にいないんじゃないかな……と思いました。そういう人達に対する執事の言動とその存在の意味も、なんか違う気がすると思います。みんながみんな、綺麗に諦めてくれるわけじゃないだろうし。ううん。
 けっこう泥沼要素が多いので、表紙イラスト通りのお話かしらとどきどきするのはちょっとやめた方がいいかと思います(真顔)。
 


・「おれがあいつであいつがおれで」山中恒
 斎藤一夫は小学六年生。ある日、クラスに斎藤一美という転校生がやってきた。何と彼女は幼稚園で一緒だった、ちょっと厄介な女の子。みんなの前で秘密をばらされたり、ちょっかい出されたりで弱った一夫は、ちょっと脅かしてやろうと「身代わり地蔵」の前で一美に体当たり。ところが二人ともでんぐり返って気を失ってしまった。気がつくと、二人の身体は完全に入れ替わっていた――。(あらすじ引用しました)
 これは小学生の頃に読んだことがあって、むちゃくちゃ面白かった覚えがあります。これを読んだ後、同じ作者の本「なんだかへんて子」「おへそに太陽を」なんかも読みました。本もあったはずなんですが、昔のものだから、どっかいったかな……。本屋で探しても中々ないので、小野不由美さんの「ゴーストハント」シリーズのように、復刻をお願いしたいです。
 まあともかく、これは結構有名だと思います。映画にもなったそうですし。まだ子供の二人が、ひょんなことで人格が入れ替わり、そのせいではちゃめちゃな日々を送る羽目になります。自分の身体ではないので、色んな不便を抱えることになりますし、本当は違うのに、周りから「もっとおしとやかにしろ」「大人し過ぎる」などととんちんかんなことを言われることにもなります。また、異性の身体になったことで、こういう苦労があるのか、と、本来の身体では理解できなかっただろうことも少しずつ理解できるようになり、お互い気遣えるようにもなって――。
 とはいえ、このお話はすごくコメディというか、ハイテンションというか、そうそう、子供ならこういう感じだろうな、という文章で進められます。これがまたテンポがいいので、ぐいぐい引き込まれていきます。老若男女問わず読める話だと思うので、初めて見たという方も久し振りだという方にもお勧めです。
 


・「恋するエクソシスト2」梨沙
 『真昼の怪』の調査で夏休みを潰してしまった刻子《ときこ》たちは、雅の父・蒼然の紹介で、彼の知り合いが経営する海沿いの古民家へ宿泊することになる。飽きもせず愛の言葉を囁き続けるジャンに戸惑う刻子。そんな彼らの様子を見守る(楽しむ)佐々子と金之助。一方、刻子に思いを寄せる雅はジャンの存在に心中穏やかでいられない。旅先といえども相変わらずの彼ら、と思いきや――
「……生身だと、欲情して困ります」
「ジャンのことが気になる? 僕のことよりも……?」
 ジャンと雅が刻子に急接近?(あらすじ引用しました)
 いやー、一巻と同様、佐々子と金之助が相変わらずで楽しかったです(満面の笑顔)。ただ、この巻は、エクソシストやら陰陽師やら寺の息子やらが出てくるだけあってか、夏らしく、ホラー風味でした。そう、お馴染みのあのメリーさん的な……。
 最初はハイテンションな雰囲気だったんですが、ジャンが体調を崩したのが合図になったかのように、ジャンの抱えるものや、彼らを狙うものが少しずつ近付いてきたりします。特に、話が進むにつれて近付いてくるあれと言ったらもう。流石の佐々子も怯えてるものな……。
 でも一番怖いと思ったのは、刻子たちが滞在した村が昔仕出かしたことです。何とかしないといけなかったのは分かるけど、いくらなんでもそれはちょっとひどいよ……。せめて最後は丁寧に供養してあげようよ、と思いました。
 刻子のために、父のように守る側になりたいと願う雅もそうですが、金之助も、せめて少しは自分の身を守れるようになりたいというか、最低限の祓いはしたいという風に変化があります。でもそんな彼らに、未熟なうちは危険を冒す必要はないと、二人のヒロインである(?)刻子と佐々子が揃って止めたりして、もしかして佐々子、自覚はあるのかどうか分からないけど、金之助のことを結構大事に思ってるのかなと思いました。もしそうだったらなんておいし(強制終了)。
 一巻と同様に、話も人物もそれぞれ魅力的で、ちょっとした変化もあって、これからの伏線も窺わせる話でした。

 では以下、拍手返事です。


>こんばんわ。六周年記念の~の方へ
 こんにちは。リクエスト下さった方ですね。早速のご感想、有り難うございます。楽しんでいただけたようで、よかったです。読んで分かるとおり、ほのぼのはほのぼのでも、ちょっと黒い感じのほのぼのなので、期待に応えられたかどうかちょっと不安だったので……。
 鬼がそれぞれ天然腹黒、確信犯的腹黒という細かいご指摘も頂き、なるほど、そういう捉え方もあるのか、と目から鱗でした。わたしとしては、誰も彼もが腹に一物も二物も、もしかすると何物も抱えていると思いながら書いているので。確かに迅はかなりそういうところがありますね。もしかすると話の中で一番まともなのは朧だけかも。
 朧のことも結構気に入ってくださっているようで、有り難うございます。昔話編もようやっと終わったので、幾つかの話を挟んでから、彼に焦点を当てた話を書きたいと思っているので、楽しんでいただけると幸いです。

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