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切ない二冊
2014.10.21
先週、読む本がないからといろいろ買った本を読んでいます。今は柴村仁さんの「ノクチルカ笑う」を読んでいます。「プシュケの涙」から始まる由良シリーズの最新刊なので、お好きな方はぜひ。といってももうたぶん買われていると思いますが。
 しかし、柴村さんってつくづく、人間のゆがみというか、ひねくれというか、そういうものをかかれるのがうまいなあ…。どこまで読んだかというと、「ひぃいええええ!?」となる場面までです。あの場面は誰でも「ひぃええええ!?」ってなると思いまする柴村せんせえ…。
 今日は切なかった二冊をご紹介いたしますよ。
 


・「王女コクランと願いの悪魔」入江君人
「さあ、願いを言うがいい」「なら言うわ。とっとと帰って」王女コクランのもとに現れた、なんでもひとつだけ願いを叶えてくれるという伝説のランプの悪魔。しかしコクランは、願うことなど何もないと、にべもなく悪魔を追い払おうとする。なんとか願いを聞き出そうと付きまとう悪魔。しかし、“すべてを与えられた者”と謳われるコクランを取り巻く王族と後宮の現実を知ることになり…。物語を一人演じ続ける王女と、悠久の時を彷徨う悪魔の、真実の願いを求める恋物語。(あらすじ引用しました)
 好きな絵師さんの絵だ! と喜び勇んでぽちしたものですが、読み進むにつれて、うええ…となりました。これは簡単に言えば、残酷で、切ない話です。でも最後はハッピーエンドです。でもそこに至るまでの話がなんつうかもう…。
 あらすじどおり、ひょんなことで悪魔を呼び出した王女様と、そんな彼女の願いをかなえようとする悪魔の話です。悪魔が呼び出されたところから話が始まるので、読者も悪魔と同じように少しずつ王女様とその周りの人物とその関係を知っていくことになります。最初のうちは王女様はあくまでも孤独であろうとして、そういう性格なのかなと悪魔と一緒に思いますが、読み進むにつれて、王女様の置かれた環境がいかに残酷でいかに狂っているものなのかを知っていきます。
 …そりゃないわ、と、作者に初めて文句を言いたくなりました。世界中のほぼすべてが敵で、何一つ自分の望みがかなえられることがないって、あんまりや…。つくづく大人は子供を生むならその前にちゃんと親になれるかを考えたほうがいいなあと思いました。最後はハッピーエンドで救いはあるんですが、そうでなかったらゴミ箱に突っ込んでしまうところでした。この本を読んだ日の夜は、なんとか幸せで馬鹿みたいな夢を見ますようにと思いながらベッドの中にもぐりこんだくらいですからね。
 いやあ、でも悪魔が最後まで本気で必死で王女様の願いをかなえようとするのはよかったです。馬鹿みたいだけどいい悪魔(悪魔にいいも悪いもないと思いますが)と会えてよかったねえ、コクラン。
 繰り返しますけれども、最後はハッピーエンドですが、割と残酷な話でもあるので、苦手な方は避けたほうがよいです。
 今度は馬鹿みたいで元気いっぱいの話を読みたくなってきました…。なんかそういう本をご存知でしたらぜひ教えてくだせえ(切実)。



・「ガラクタ伯爵の婚約」瑞山いつき
「ガラクタ伯爵は、自動人形しか愛せない」そう噂されている青年アダムと、人形のような伯爵令嬢セラフィーナは婚約することに。それは、困窮している彼女の家を救う代償として、彼が求めたことだったはずなのだが…。アダムの城へ着いた彼女は、出会ったばかりで押し倒されたあげく、冷たい言葉を投げかけられて!?契約からはじまる、不器用な変人伯爵とのラブファンタジー。(あらすじ引用しました)
 以前に紹介した「眠れない悪魔と鳥篭の歌姫」を書かれた人が書かれたものです。レビューを見たら高評価だったので、これも上の本と一緒にぽちしました。
 兄の借金を返すためにセラフィーナは変わり者の伯爵の下に嫁ぐことになります。これはわりと最初のほうにセラフィーナの家族がそれぞれ書かれているんですが、読んでいて、オイオイと突っ込みたくなりました。あまぞんのレビューにもありましたが、確かにセラフィーナ、哀れ…。お母さんもお兄さんもちゃんとセラフィーナのたわいもない話を聞いていれば、最後のほうであんなことにはならなかったでしょうに…。
 あ、この話では、タイトルにも「ガラクタ」が入っているように、人間のような自動人形がわんさか出てきます。セラフィーナが嫁ぐことになる伯爵も、その自動人形を作り出す人形師で、当然ながら、彼の屋敷には自動人形がわんさか。しかも全員が生き生きとしていて、実に個性的です。
 自動人形は楽しかったのですが、中にはセラフィーナを殺そうと襲う自動人形もいるし、セラフィーナの旦那となるアダムも、これまたセラフィーナの家族と同じくらいに突っ込みたくなることをしょっぱなからやらかしてくれます。まあ、アダムの執事であるバートランドが懲らしめてくれるので、後でちゃんと反省と謝罪はするんですけどね…。しょっぱなからそれはないですよ、アダム…。
 でも話が進むにつれて誤解やら考え方の違いやらがわかってくるので、セラフィーナやアダムもお互いへの歩み寄り方を覚えていきます。最後はちゃんと寄り添っていてほほえましかった。
 最後にどうしてアダムがセラフィーナを嫁に迎えることにしたのか、その理由が窺える昔話がおさめられているので、これでにやにやできます。アダム、意外と小さくてかわいい子に目がなかったのね。
 ただ、セラフィーナの家族にもう一言。子供の話はどんなに些細なことでも無視するもんじゃない。子供って、どんなに些細な話でも親や家族が聞いてくれないと、「もう嫌い!」ってなりかねませんからねえ…。

 では以下、拍手返事です。

>AKB85さんへ
 コメント有難うございます。確かに自然の前ではひとは無力ですね…。そのときが来たら、ただじっと通り過ぎるのを待つしかできない。ただ、その前に食料の買い込みとか、雨戸を閉めるとか、なるべく被害の少ないように備えることはできるので、いつでもしっかりできるようにしたいですね。
 読書といえば、AKB85さんのおすすめのものはありますでしょうか。上に書いたように、切ない本を読んだので、できれば今度は馬鹿みたいに明るい系で(切実)。それ以外でも何かあれば教えて頂けるとうれしいです。
 ではまた遊びに来てくださいね。

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