忍者ブログ



わたしの勤める職場では、毎日朝礼があるのですが、その朝礼で信じがたいことを耳にしまして。いや、わたしの場合、目にしたといったほうがいいですね。わたしは耳が聞こえないので、朝礼はエクセルで記録をとっていただいているのです。その記録で目を疑うようなことがありました。
 わたしの課の上司である室長が、今日はどういうわけか、右手の親指に絆創膏を貼ってこられたんですね。どうしたんだろうと思っていたら、ムカデにさされたということでした。しかもこれ、たださされたんじゃないんですよ。お風呂に入っていたときに、ムカデに遭遇したので、素手で捕まえようとしたら逆に襲われて咬まれたというんですよ。
 すかさずメールでつっこませていただきました。危険な害虫を素手でつかんだらだめだと思います、と。いやいや、十億人に一人ぐらいはいるでしょと反論されましたが、逆にそれ、ほとんどいないって遠まわしに認めてもいますからね。ただ、素手とはいっても、レジ袋越しだったそうですが、危ないことに変わりはないですからね。
 皆様、お分かりかと思いますが、くれぐれも危険な害虫は素手でつかみませんように。見つけたら即、スプレーで息の根を止めた後、チラシなどでくるんで回収してポイしてくださいね。素手は危険ですよ!

 では以下、読書状況です。伊坂さんの本を読んだのに、紹介するのを忘れていました…。



・「夜の国のクーパー」伊坂幸太郎
 目を覚ますと見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すものだから、驚きが頭を突き抜けた。「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」猫は摩訶不思議な物語を語り始める―これは猫と戦争、そして世界の秘密についてのおはなし。 (あらすじ引用しました)
 伊坂さんの本は「あるキング」のようにちょっと読みにくいなと思うものもあるんですが、いやあ、これはよかったです。久しぶりにやられたという爽快感を味わえました。
 最初は気づかないうちに伊坂さんのトリックというか、罠というか、自分たちが知らず知らず身についている常識の通りに読み進めていくんです。ちょっと説明が難しいので、もうはっきり言っちゃいます。自分たちが思い込んでいたことが、実は違っていたという、まさにひっくり返り(どんでん返しともいえますね)が、このお話には凝縮されます。
 夜の国と呼ばれるところが舞台になっているんですが、その国がどういうところなのか、どういうルールがあるのか、そういったことが最初のほうで語られるんですが、これらが後になって全部ひっくり返るんですね。最初のほうは敵だと思われる人物が続々とやってきて、夜の国の人々の前で、その国の王様を殺してしまうんです。ゆえに夜の国の人々は、その王様を手にかけた人たちを敵だと思い込むんですが(わたしもすっかりそう思ってしまいました)、話が進むに連れて、加害者は彼らではなく、夜の国の王様で、むしろ彼らのほうが被害者だった、ということが明らかになって生きます。
 ただ、それがわかるまでの間には、猫である「ぼく」の周りでも、いろいろな出来事があります。ねずみが急にしゃべりだしたり、おかしな提案をしてきたり、妻に浮気されたという一人の男と遭遇したり。
 この猫である「ぼく」と、その猫たちや夜の国の人々がいる地に漂流した「私」の視点で交互に話が進められるんですが、これも伊坂トリックのひとつです。まんまとやられてしまいました。ガリバー的な要素もこのお話にはありますね。
 最初にいきなり人がお亡くなりあそばす場面が出てくるように、暴力的表現もありますが、多くはないのと、勧善懲悪の要素もちゃんとあるので、理不尽な話は嫌だという方にもおすすめできます。
 個人的には久しぶりに、潔いほどのひっくり返り感を味わえた一冊でした。実は今サイトで連載している「国士無双」も、このお話のようなひっくり返り感を書いてみたくて書き始めたものです。たぶん伊坂さんには及ばないと思いますが、がんばってみるので、よろしければこちらもおつきあいください。

拍手

PR
 back   home   next 
  
  

   admin/write
カレンダー
09 2017/10 11
S M T W T F S
1 2 3 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
小月 静夜
性別:
非公開
趣味:
読書、物書き、落書き、猫と戯れること
自己紹介:
オリジナル小説サイト「小鳥は森に歌う」の管理人。
バーコード
ブログ内検索
P R

Template by hx
忍者ブログ [PR]