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日本男子バレーの皆さん、お疲れさまでした。感動のプレーがたくさんありましたね。石川君や山内君など、新しい選手もそうですけど、清水選手や、リベロの永野さんのプレーもすごかった。特に永野さんが左手で咄嗟に返したボールが相手のコートに入るというね。あれには思わず歓声を上げました。実況も「永野の左手に神が宿った!」と、名実況が生まれてました。咄嗟にそういう言葉が出てくるのもすごい。
 今日のロシア戦は何とも惜しい結果に終わってしまいましたが、日本が前とは違うんだぞということは見せつけられたと思うので、来年にも期待したいです。

 今日も読書状況です。昨日書き切れなかったものを。



・「人格転移の殺人」西澤保彦
 突然の大地震で、ファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。法則に沿って6人の人格が入れ替わり、脱出不能の隔絶された空間で連続殺人事件が起こる。犯人は誰の人格で、凶行の目的は何なのか?人格と論理が輪舞する奇想天外西沢マジック。(あらすじ引用しました)
 人格の入れ変わりは、よくあるネタの一つだと思うんですが、この話は、それを可能にするマシンが出てきて、そのマシンにそういう機能があるとは知らずに避難したために、人格が入れ換わってしまった六人が、その中の一人に殺意を向けられていく――という内容です。
 入れ変わる前に、それぞれの六人の事情――というか、主には日本人である江利夫《えりお》の視点で話が進められるんですが、この江利夫、つまり「僕」の視点から見たそれぞれの行動や性格が語られます。
 ただ、この作者の作品全部に共通しているように、この話にもまた、人間のドロドロの部分が明け透けに語られます。この話の最初の方でも、思いっきりドロドロと語られるので、最後まで読もうか、どうしようかな、と、ちょっと迷いながら、ゆっくりゆっくり、本当に、少しずつ少しずつ、読んで行きました。
 最後は納得できる終わり方だったんですが、コンプレックスを持つくらいなら、留学しなければよかったんじゃないだろうか、とか、もっといい人が他にもいるよ、とか、そんな都合のいい機会なんてないんじゃないの? とか、わたしとしては、突っ込みどころが多すぎました。
 繰り返しますが、人間のドロドロの部分がそれはもう明け透けに出てくる話なので、そういうのが苦手な方は避けた方がよいです。



・「七回死んだ男」西澤保彦
 同一人物が連続死! 恐るべき殺人の環。殺されるたび甦り、また殺される祖父を救おうと謎に挑む少年探偵。どうしても殺人が防げない? 不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう、渕上零治郎老人――。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは! 時空の不条理を核にした、本格長編パズラー。(あらすじ引用しました)
 これも上に紹介した、「人格転移の殺人」と同じ作者の本です。たまたま行きつけの本屋で、棚に差されていたのを見つけました。職場の休憩時間に読む本を探していたので、手に取ったんですが…。
 この話も例外ではなく、西澤特色というか、人間のドロドロ部分が思いっきり出てきます。というか、最初から、ドロドロと修羅場になること間違いなしの、もうドロドロな渕上家の跡継ぎ問題がぽんと出てきます。親戚がみんな仲良しならいいんですが、西澤作品ではそれはまずありえないといわんばかりに、それぞれの家がもうドロッドロの事情を抱えたまま、渕上家の祖父の遺産を鵜の目鷹の目で狙いに行くという。
 わたしだったら家出するなというドロドロのお家騒動の中、この話の主人公である「僕」、渕上久太郎は、特殊な体質を持ちます。これは読めば分かるので触れませんが、この特殊な体質でもって、祖父が死ぬのを防ごうとしますが、なかなかうまくいかない。最後にはどうにか救えるんですが、その後の女の人との話で、思わぬことが明らかになります。
 この最後の場面を読んで、ええ? と、わたしもちょっと驚きました。これは九太郎じゃなかったら、しんもにょもにょ。
 「人格転移~」とは違い、この話の主人公である九太郎はまっとうな良心を持った子だと思うので、ドロドロでも良心を持った人がいる話ならオッケーという方にはいいかと思います。



・「強欲な羊」美輪和音
 美しい姉妹が暮らすとある屋敷にやってきた「わたくし」が見たのは、対照的な性格の二人の間に起きた陰湿で邪悪な事件の数々。年々エスカレートし、ついには妹が姉を殺害してしまうが―。その物語を滔々と語る「わたくし」の驚きの真意とは?圧倒的な筆力で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞した「強欲な羊」に始まる“羊”たちの饗宴。企みと悪意に満ちた、五編収録の連作集。(あらすじ引用しました)
 はっきり言いましょう。この本は嫌な女の人しか出てきません。つうか、この中で良心を持った人っているのか? と思うくらいです。なんだか今日はドロドロの内容の話ばっかりだな…。そうじゃない本も読んだと思うんですが…。
 ただ、ちょっと引っ掛かったのは、最後の一編、「生け贄の羊」ですね。前の四編については、ドロドロの修羅場ばっかりの話だという説明で事足りるので詳しくは書きませんが、この最後の話には、先の四編に出てきた女の人達が全員出てきます。先の四編については、まあ無理のない話だったかな? と思いますが、この最後の話だけは、どうも…無理な展開なんじゃないのかな…? と思いました。あまぞんのレビューにもあるように、無理に連作短編にしなくてもよかったんじゃないかと、わたしも思います。それぞれ独立した話であれば、単純に短編集として読めたんじゃないかと。
 作者は新人賞をとられたということですが、そのせいもあるのかな? 最初の本なんだから、ちゃんとした話をというプレッシャーみたいな。うーん。
 ただ、ドロドロの話はあんまり好きじゃないので、この作者の本はもう読まないかなと思います。すみません。逆にドロドロ大好物だぜ! という方にはお勧めかと。



・「世界で一番悪い魔女」草川為
 同業殺しで悪名高い300歳の大魔女だが、実年齢16歳など謎が多い魔女・クインタ。悪名をさらに高めるため、研究成果を巡り魔法使いに狙われる若き天才教授のボディガードを引き受けることに。だが教授がクインタの秘密に興味を示し――。秘密を隠したいクインタと暴きたい教授。賢者の図書館をめざし、恋の駆け引き絡む2人の旅が始まる。偽りと、欲深き好奇心の物語。(あらすじ引用しました)
 「八潮と三雲」を書かれた作者さんの新しい連載ものの、最初の一巻です。隔月刊にて連載されているということなので、話がたまるまでにけっこう時間がかかるのですが、待ったかいがありました。
 これも「八潮と三雲」と同様に、ファンタジーです。魔法使いものはいくつもあるんですが、草川さんなりの魔法が描かれています。たとえば、魔法使いは生まれながらに黒い爪を持っていて、魔角類《ホラントラー》と呼ばれる生物を相棒にする、というふうに。ちなみにこの魔角類という言葉は、作者の造語です。生物を相棒にするというのは、ハリポタでもありましたが、オオツノジカという発想はなかったな…。やっぱりあっちこっち行ってみないと、インスピレーションをもらえないんだなと、インドアバリバリの生活をしていることを反省したり。
 話を戻しましょう。悪名高い大魔女であるクインタは、自分の悪名を高めるために、教授の護衛依頼を受けますが、好奇心旺盛な教授がクインタを放っておくわけもなく、あらすじ通り、クインタの秘密を暴こうと、あれこれ興味を向けます。クインタの秘密も、最初の方で少し明かされます。本当は三百歳ではなく、十九歳だということ、一日に三回しか魔法が使えないということ。ただ、この巻で明かされているクインタの秘密はこのふたつだけなので、話が進むごとに、教授に暴かれる形で少しずつ明らかになって行くのかな? と思います。
 ただ、クインタの方も、ただ純粋に悪名を欲しているわけではなさそうです。生きるために悪名が必要だというような場面がちょこっとあったので。
 これからも気を長くして追いかけていきます。



・「she&sea 華とけだもの」糸森環
 異世界トリップをして海賊王ガルシアに拾われた少女、笹良。海賊王の寵姫“冥華”として大事に扱われる立場から一転、奴隷をかばって同じ境遇に落とされることに。(あらすじ引用しました)
 シリーズ三巻です。この巻からタイトルのデザインが変わりました。個人的には前のものがクラシカルな感じで好きだったんですが…なんで変わっちゃったんでしょう。
 内容はというと、あらすじ通り、ある出来事がきっかけで、奴隷と同じ境遇に落とされます。といっても、そこはさすが笹良、奴隷に落ちたからといって落ち込むわけがない。いや、落とされたこと自体については憤慨するんですが、落とされた境遇そのものを悲しむことはせず、自分なりに考えて行動します。
 このへんで、ガルシア達海賊と笹良の価値観の違いも浮き彫りになりますね。価値観の違いが明らかになる場面は、一巻目からけっこうあったんですが、三巻でもこういう場面があります。笹良は、掃除することを屈辱とは考えていない――というか、わたしたちもそうですね。だって掃除しないとアレルギーとかダニ繁殖とか、恐ろしいことになるんやで。まあともかく、そんな笹良とは違い、ガルシア達海賊は、身分が違う者達が使っていた場所を掃除することを屈辱と考えているというふうなやりとりがあります。笹良も、何を屈辱と感じるか――強要されたことが屈辱だということを返すんですが、このへんは笹良の生まれ育った世界と、ガルシア達が育った世界の違いでもありますね。うう、つくづく悲しい世界だわ。
 最後にはとうとう笹良が〝冥華〟と呼ばれている理由が明らかになり、ガルシア達が笹良を特別に扱っていた目的も知れます。うう、Web小説の方で読んでいたんですが、やっぱり心が痛むわ…。最後まで笹良にそういうふうにしか接することができなかったガルシアも、ただ強くて残酷なだけの人じゃないから、責めてばっかりもいられません。
 ただ、途中で晶船に寄る場面があって、ここでアサードという海賊の男と出会います。この男が後々、笹良にとっても、ガルシアにとっても重要な存在になります。
 Web小説のほとんどがもう書籍化されてしまったので、四巻目からはどうするんだろ? と思いますが、これからも追いかけていきます。ぜひ笹良にも、ガルシア達にも、救いがあってほしい。



・「魔法使いの嫁 4」ヤマザキコレ
 管理者リンデルに呼ばれ、再び『竜の巣』を訪れたチセ。自らが振るう杖を作るため苦労する中、リンデルが語ってくれたのは遠き日、かつてのエリアスについての思い出だった。それを聞いたチセの胸中に浮かぶ思いとは――。(あらすじ引用しました)
 シリーズ四巻目です。いやあ、三巻目の終わりがまさか? と思うようなものだったので、首を長くして待っていましたが、気が付いたら出ていて、慌てて買いに行きました。何せ田舎なので、わんぴーすや夏目友人帳みたいに、売れている本じゃないと、なかなか置いてくれないんですが、じわじわと人気が出たのを知って置くことになったみたいです。あざす。
 リンデルと初めて出会った時のエリアスは、たぶん生まれたばかりだったんでしょうね。生まれたばかりであのでかさはなんなのと突っ込みどころはありますが、そこはまあ魔法使いが出てくる話なので、そういうこともあるんだろうと思います。だからこそ、生まればかりのエリアスに、リンデルは色々教えて、忠告もしたんですね。しかし、それが逆に薬が効きすぎたのか、チセの知る、あまり自分のことを語らない今のエリアスになってしまったということも語られます。
 妖精などの隣人たちも相変わらずいっぱい出てきて、リンデルの歌にひかれてやってきて、ダンスを始めたり、竜がチセに体当たりしたり(愛情表現です)、悪戯したり、もふもふしたりします。特に綿蟲、かわゆい…! でも猫がいたら遊ばれちゃうだろうか…。
 チセが杖を完成させると、チセが以前に竜の巣で会った、最期を看取った竜――ネヴィンと、玉響の再会を果たします。この場面がすごく印象的でしたね。絵が綺麗だということもありますが。このときにしたネヴィンとの話で、チセはもっと自分のことをエリアスに話そうと決意し、その通りに実行します。勢いは大事ですな。
 この巻の最初のほうで、レンフレッドから、チセを学院に入れるようにという忠告を受ける場面があったので、これからチセが学院に入るという展開もあるのかな? と思います。ただ、この巻の最後の話で、リャナン・シーが再登場したので、まだすこし先かな。ジョエルはどうなるんだろう。
 これからも追いかけていきます。

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