忍者ブログ



今日はちょっとなんだか書く気がわいてこないので、そのかわりに読書状況を上げます。



・「ONE PIECE 84」尾田栄一郎
 卑劣な手段で逃げ道を失ったサンジは、このまま政略結婚の道具となってしまうのか? 一方、サンジ奪還のため、ビッグ・マムの幹部と戦うルフィ達の運命は?(あらすじ引用しました)
 前巻ではサンジの実の家族全員にいい印象は持たなかったんですが、前巻には出なかったサンジの母親がちょこっと出ています。実はじゃんぷの方を立ち読みしまして、その話がたまたまサンジたちが生まれる前のものでして、どうしてサンジだけが普通の人間として生まれたのかという理由が描かれていました。この巻でも、サンジの兄や父親はサンジに辛く当たりますが、母親だけはサンジに愛情を注いでいたんだなとわかります。母の愛は無限という言葉を噛み締めました。
 ただ、サンジの両腕に爆弾つきの手錠がはめられただけでなく、ルフィ達や、サンジがルフィの仲間になる前まで働いていた海の上のレストラン「バラティエ」のオーナーであるゼフを人質にとられたせいもあって、やっと合流できたルフィとナミに、サンジは冷たい態度をとらざるを得なくなります。このあたりは、あまぞんのレビューにもありましたが、かつての対ウソップを連想します。ただ対ウソップと違うのは、ルフィにはサンジに拳をぶつける理由がないので、やられる一方だということでした。それでもルフィは諦めず、サンジに「待ってるからな」と宣言します。ここがグッときました。そんなルフィだから、今の仲間達だけでなく、ジンベエもついていきたいと思うんでしょうね。
 しかし、同時に、ビッグ・マムや、その仲間(と言っていいのかどうかは疑問ですが…)の戦力も、ルフィ達を追い詰めて捕まえられるくらいに圧倒的だということも明らかになります。そうでないと四皇なんて大層なものは名乗れないんでしょうが、うう…。ただ、それでも、確実に少しずつあちらさんの裏をかいてきているんじゃないかという気はします。特に最後のソウルキングなんかね。ビッグ・マムのソルソルの実の能力にそうくるとは思いませんでした。
 個人的には、最後の話でプリンが囚われの身になったルフィとナミに何やら内緒話をしたところがかなり気になりましたが、これもじゃんぷで次の話を呼んで分かりました。ひでえよあんた…。プリンもやっぱりビッグ・マムの娘やったんやな…。ルフィ達はどうやって式を壊すんだろう。サンジの唯一の味方である、サンジの姉であるレイジュに協力を求めるのかな? サンジに腫れを抑えるパックをつけてたから、サンジにそっくりになれるパックも持ってそう。そのパックをルフィがかぶって、プリンのうつ銃弾を代わりに受けて弾き返すとか。
 いずれにせよ、尾田先生のことなので、たぶん読者を裏切らないと思います。ぜひビッグ・マムの鼻を明かして、サンジが堂々とルフィ達の元に戻ってほしい。



・「楽園のカンヴァス」原田マハ
 ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンは、ある日、スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手掛かりとなる謎の古書を読ませる。リミットは一週間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。(あらすじ引用しました)
 先日にも書きましたが、この作者さんは初めてです。「ジヴェルニーの食卓」の文庫を以前に買ったはずなんですが、例の如くどっかに行ってしまい、仕方ないので、この「楽園のカンヴァス」を読んだ後に買い直して、今少しずつ読んでいます。
 これまた先にも書いたことですが、美術の世界では、「ビブリア古書堂」シリーズのように、古書に執着する人々のように、絵画に異常に執着する人々も出てきて、えぐい駆け引きが何度かあります。わたしだったらもう好きにしろやと、開き直って堂々と好きなようにするなあ…。
 この話は、あらすじにもある通り、ルソーの「夢」に似た絵画の持ち主が、ティムと織絵を呼んで、真贋鑑定を依頼します。ただ、その鑑定内容が、誰が書いたのか不明な本を読むという変わったものでした。この作者不明の本の内容ですが、本当にあったかどうかは分からないけれども、史実に基づいて書かれていて、本当にあったかもしれないなあと思うような話でした。
 その本を読み進める間にも、ティムと織絵と、二人の周りにいる人々の関係もちょっとずつ変化していきます。ティムの周りには、ルソーの「夢」を獲得しようと狙う野心家が集まってきて、この人達がもう…。同時に、ティムはライバルであるはずの織絵にある思いを抱くようになりますが、ある食事で織絵が身重だということを知ります。
 最後にはティムが考え抜いた決断が書かれますが、これは読んでいるほうも納得できる判断だと思います。わたしは納得できました。
 ただ、身重のはずの織絵が結婚できなかったのは…うーん。ティムにはチャンスになれたのでよかったんでしょうが、織絵の娘の父親はひどいとしか言えませんね。悪い男にひっかかるもんじゃないとこっそり言いたいです。
 絵画をモチーフにしたお話はなかなかないので、絵画に興味がある方にはお勧めです。



・「徳川がつくった先進国日本」磯田道史
 江戸時代には、内乱、自然災害、侵略など数々の危機があった。にもかかわらず、なぜ平和は保たれたのか。そこには、血生臭い戦国の風潮から脱し、民を慈しみ、人命を尊重する国家へと転換していった為政者たちの姿があった。〝徳川の平和〟がもたらした大いなる遺産を、四つの歴史的事件から時代を遡って解説する。(あらすじ引用しました)
 この本の内容は、あらすじに書いた通りなので、個人的に印象に残った章について、思ったことなんかを。
 印象に残ったのは、第四章の「島原の乱「戦国」への終焉」でした。ここでは、章のタイトルの通り、島原の乱について、どうして起こったのか、その後に何が起こったのかが書かれています。一揆を起こした者達は城にこもって籠城戦をしますが、討伐軍も黙っているわけにもいかないので、四か月という長い時間をかけて、籠城した領民たちを皆殺しにしたということが書かれています。ひでえ。ただ、討伐軍、つまり幕府側も、犠牲を出しただけでなく、その村の人口が激減したがゆえに、その村は荒廃に向かってしまいました。この乱から、幕府は、やっとというべきかどうか、領民を殺し過ぎると、その領地から年貢(お米)をおさめる領民がいなくなり、その領地を治める武士たちが食べていけなくなるということを悟ったということです。そりゃそうだよ。ここからやっと、幕府は人命を尊重する方向へと舵を切っていくという話になります。
 東日本大震災もひどいものでしたが、ひどい災害は昔からあって、それに対して人々はどうやって知恵を絞りながら対抗して来たのかも書かれていて、多くの人が読んで勉強するのにいい本なんじゃないかなと思います。



・「ビブリア古書堂の事件手帳7~栞子さんと果てない舞台~」三上延
 ビブリア古書堂に迫る影。太宰治自家用の『晩年』をめぐり、取り引きに訪れた老獪な道具商の男。彼はある一冊の古書を残していく。奇妙な縁に導かれ、対峙することになった劇作家ウィリアム・シェイクスピアの古書と謎置き仕掛け。青年店員と美しき女店主は、彼女の祖父によって張り巡らされていた巧妙な罠へと嵌っていくのだった……。人から人へと受け継がれる古書と、脈々と続く家族の縁。その物語に幕引きの時が訪れる。(あらすじ引用しました)
 忘れかけた頃にとはよく言ったものですね。下に書く「蘇える変態」がないかなーと、行きつけの本屋に行ったら、文庫本のコーナーでこれを見つけました。やっと出たのか! と、即買いました。
 まあ購入の経緯はどうでもいいですね。この話では、あらすじの通り、老獪な男性によって、ウィリアム・シェイクスピアのファースト・フォリオなるものをめぐる取り引きがなされます。当然というべきか、栞子の母親である智恵子もその取り引きに参加することになります。
 いやあ、この老獪な男性の性格がすごくやでした。智恵子にも劣らないと思います。ただ智恵子や栞子と違うのは、自分の持っている三冊のファースト・フォリオ、その中に本物が混じっているとは微塵も思っていなかったことでしょうか。これがのちの取り引きの明暗を分けた気がします。
 古書をテーマにした本なので、この巻では古書のオークションの様子も書かれています。以前、探偵バクモンで、古書のオークションの様子を取材したのを見ていたので、どんな様子かも読みながら分かりました。テレビ見てて良かった。こういう風に本やテレビから、知らない世界を覗き見ることができるので、やめられませんね。
 最後には、智恵子や老獪な男性ですら想像だにしなかった結末が待っていました。つまり、老獪な男性が持ちかけた、三冊あるファースト・フォリオの中から本物を見分けろという取り引きに応じ、栞子と大輔が古書のオークションで競り落とした一冊がまさに本物だったという展開です。智恵子が驚いていましたが、そのちょっとの良心はどこにでもあってほしいなあと思いました。
 シリーズはこれで終わりになりますが、番外編などが今後出るそうなので、楽しみです。



・「蘇える変態」星野源
 これ、実は発売して暫くの時に、行きつけの本屋で見かけたことがあるんですが、タイトルがタイトルなだけに、手に取る勇気がありませんでした。でも星野さんの他の本「働く男」や「そして生活は続く」を読んだので、変態をタイトルに入れるような人なんだなと分かったので、本屋で堂々とレジに持っていきました。少しずつ大事な何かを失っている気がします。でも面白い本は変なタイトルでも読みたい。
 帯でどんな内容かが紹介されているんですが、星野さん、脳出血を経験されているんですね。下手すると障害が残るかもしれなかったという…それが今では音楽でもドラマでも活躍できるようになったんですから、すごいとしか言いようがないです。
 前半は「働く男」や「そして生活は続く」と同じように、日々の生活で思ったことや出来事なんかが書かれています。特にタモリさんと一緒に仕事をしたという「ミュージックステーション」が印象に残りました。何が印象に残ったって、タモリさんと星野さんが変態協会なるものに入っていると、この話で初めて知ったからです。そんなのあったんか。
 ただ、そういう話ばかりではなく、音楽を生む苦しみやジレンマも書かれていて、そんなに働いていたなら、倒れてしまうのも無理はない気がしました。脳出血なんて大変な病気ですが、たぶん星野さんを見ていた何かが、「その辺で休みなさいコノヤロー」と、星野さんを襲ったんではないかと。いやまあ、それならもうちょっと優しい病気でいいじゃないと思いますけれども。病気に優しいとか厳しいとかあるのかどうかわかりませんが。
 でもいい経験になったんだろうなと、読みながら思います。特に最後の「また明日の朝、お前と会えるのが、俺はとても嬉しいぞ。」という文。あれは試練を超えたからこそ書けたんだと思います。すごい。
 また星野さんの本が出たら買います。

拍手

PR
 back   home   next 
  
  

   admin/write
カレンダー
06 2017/07 08
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
17 18 19 20 21
23 24 25 26 27 28 29
30 31
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
小月 静夜
性別:
非公開
趣味:
読書、物書き、落書き、猫と戯れること
自己紹介:
オリジナル小説サイト「小鳥は森に歌う」の管理人。
バーコード
ブログ内検索
P R

Template by hx
忍者ブログ [PR]